主要なインテリジェントビルは全国で63棟あります。


このうち65%が首都圏に集中しており、しかも東京都心に44%が集中しています。


東京集中がいろいろな面で言われていますが、インテリジェントビルの側面から見ても、日本では東京集中の傾向が強く出ています。


インテリジェントビルの発祥はアメリカですが・・・


アメリカではダラス等のサンベルトの地帯にインテリジェントビルが出てきておりまして、高機能なビルが分散しているのが特徴ですが、日本の場合はやはりこういったものも東京集中で進んでいるのです。


では、インテリジェントビル建設の動機ですが、これは自社ビルと賃貸ビルとでは動機が若干違います。


自社ビルの場合は、やはり業務を効率化していきたいとか、高度な業務、サービスの実施がインテリジェントビルならできるとか、本社ビルをインテリジェントビルにすれば非常に企業イメージが上がるといったのが、大体動機の中心にあります。


一方、テナントビル、賃貸ビルの場合では、ビルの付加価値を高めて安定した入居者を得たいというのが建設の動機になっています。


ビルの付加価値を高めるということも、やはり業務の効率化につながれば、そのテナントにとっては喜ばしいわけですから、そういうビルにテナントは入りたがるもの。


結局、ほとんど同じような動機になっているのではないかなと思っています。


ただ、63のビルを調査すると、インテリジェントビルというのは情報化時代で非常に華々しい存在として、これまで理想像が描かれていたのですが、日本ではその理想像にまだちょっと遠いという実態があります。

最近ではとくに東京のオフィス需要増を踏まえ、臨海部の再開発が話題になり、いろいろなフロジェクトが提案されています。


これには国際化、情報化等の経済的な背景と、現実に臨海部の土地が余っていることで、需給がうまく合い着目を浴びているのだろうと思います。


都市の情報化について、いろいろなことが言われいますが、まず都市は何でできているかと言えば、すぐ思い浮かぶのは建物がいっぱいあるところです。


都市の大きな要素は建物です、そういう建物は道路、電話、エネルギー等のネットワークで結ばれているわけですから、ネットワークというものも都市の大きな要素の一つとなっています。


建物とネットワークか情報化でどのように進んでいるかを見ると、都市の情報化について解明できそうだ、という気がするわけです。


では、建物についてどの程度情報化が進んでいるかということを見ると、ちょうど3年ぐらい前から話題になっているインテリジェントビルについて検討するとわかりやすいと思います。


オフィスワークがOA化してくると、それに対応するには建物がインテリジェントでないとだめだということが言われ、最近ではインテリジェントビルの建設が増えています。


昭和62年に、建設省でインテリジェントビルの調査を行いました。


これはビルのオーナーに対する実態調査とインテリジェントビルを利用しているテナントに対する実態調査と両方やってみたものです。

開発の第一ステージは大体平成3年を目安にしていました。


東京湾連絡橋か完成し、同時に新交通システムが入れば、一部のビルが先行的に建設できます。


東京テレポートで発表したときのテレコムセンターをまず最初の段階でつくる。


国際衛星通信用、あるいは国内衛星通信用のアンテナ群を乗せる集約的なルーフトップ型の配置を考えています。


合わせて地域内の情報通信系の整備を進める。


あと何棟かのインテリジェントビルが建てばいいのです。


もう一つは、国際展示場を、昭和68年度にあわせて晴海から移転する。


この2つをきっかけにして開発を進めるのです。


第ニステージとしては、2000年あたりに、都市基盤はおおむね達成しました。


それから、2012年ぐらいに全体の街が完成をするという考えです。


非常に息の長い計画のようですが、振り返って、従来の都市づくりは、ヨーロッパでも同じですが、大体30年ぐらいかかっているわけです。


新宿でも都庁が行ってやっと30年めに完成するものです。


都市の計画とは、こうした長期的視点をもって進めていくことが、将来的にも肝要であると考えているわけです。

排除の構造には大別して二通りのものがあります。


ひとつは立体的な排除の構造、もうひとつは平面的な排除の構造。


排除ゲームの参加者たちはいずれの場合にもおのれの存在確保を目的としていますが、その確保手続きを異にするわけです。


まず立体的な排除の構造というのは、その原理としてはマルクスが価値形態論で展開したことに尽きています。


商品たちがおのれの商品としての存在を確保するために、寄ってたかって(=共同主観的に)ある特定の商品を特権的な地位に祭り上げ、そうすることでその特定商品にゾチアーレ・マハト(社会力)を持たせる。


その特定商品は他の商品たち全員から交換を求められる(目支持される)立場にあることによって、それ自体で社会的な通用力をもつ。


・・・商品たちは、いったんそのような特権者(つまりは貨幣)をつくり出しておいたうえで、この特権者と関係する、すなわち交換関係を結ぶことによって、おのれの社会的通用力を確保します。


実際に社会的通用力を確保できる(11売れる)かどうかは特権者サイド(商品の買い手)の意向次第なのです。


少なくとも、商品たちがおのれの社会的通用力(11社会的存在)を確保するための機構はすでにそこに成立しています。


商品たちは元来は同一平面にうごめく、なお売れるための機構をもたぬ非社会的な存在でしかなかったけれども、共同の力で、そこに、ある特権者を頂く立体構造をつくり出すことによって、言い換えると・・・


一者を除いてはみな特権者に成り上がることを断念することによって、かえっておのれの社会的存在を確保します。


このような論理構造をもつ価値形態論は、ゾチアーレ・マハトの存立構造を一般的にも明らかにするものとして、まこと、神秘開示的な魅力をもっています。


連帯を求めず、孤立を恐れ、そしてこんな調子の「個性」とやらを追い求めています。


「個性」という言葉が氾濫しているのは、実質の不在を示す証左にほかならないでしょう。


さて、話を元へもどすと、孤立化への恐怖や仲間づくりへの強迫観念にもとつく仲間づくりとは、いったい何なのでしょうか。


人間が「とほうもない期待」の海に浮かぶ藻くずのごとき存在状態にあることの一具体相として、「自分」という存在が仲間の一員であることによってしか維持されないという状況があります。


そういう仲間づくり、仲間入りはしかし、だれかを仲間外れにすることをその半面に伴っています。


首尾よく仲間の一員たりえた者は苦労して栄冠を勝ちえた者にほかならず、ある種の優越意識をいだいている点ではいわゆる一流校の合格者と同類です。


しかし、そこには、他者を排除することがつねに付きまといます。


そうした仲間入り意識や合格者意識は「いじめ」の心性と同根のものなのです。


いじめは、仲間入りや合格を陽画とする陰画にほかなりません。

現代の若者については、なかに自閉症気味の孤独を好む者はいても、孤立を好む者はいません。


むろん、現代の若者に限らず昔から、孤立を好む者はいないのです。


しかし、あえて好むことはなくても、孤立を恐れないという生き方はあります。


実際、「連帯を求めて孤立を恐れず」という闘争スローガンが生きていた時代もありました。


孤立を恐れないこと自体に何か価値があるというわけではないけれども、しかしそれにしても、「連帯を求めず孤立を恐れる」という当世気質は一個の考察対象たりえます。


連帯も求めず、ひたすら孤立を恐れるのみ・・・。


ではいったい何を求めているのかというと、また「個性」とやらです。


さまざまな現実といろいろな人格に遭遇するなかで、体験と思考を重ねつつ自己陶冶・自己形成を図ることが、古今東西を問わず「個性」獲得の一条件かと思います。


しかし今日、巷には、出来合いの商品(モノやサービス)を買い求めるだけで、買い求める際に他人とは違った「差」をつけるだけで「個性」が得られるかのごとき錯覚が蔓延しています。

「地方の時代」といわれる今日・・・


Tomcatによれば、各地域の諸特性が見直され、それぞれの可能性の追求が、ひとつの今日的発展の型として認められます。


では、東京は地方であるのか、偉大な地方都市として論議の対象とされるものでしょうか。


確かにいくつかの指標によっても、他地方都市との比較上の差異を認めることはできます。


しかし、それらが果たして比較すること自体、意味があるかどうかも検討されてもよいほどに、異質的存在であるということも一方の事実です。


東京もまた、都市としての変化の中にあり、そこでの可能性も追求されていきますが、いかんせん、比較上のものさしが、他とは同一にとりにくいのです。


それは、東京が地方都市でないことを物語るものです。


本来、地方という字義は、中央に対して用いられる意味であって、東京は今日まぎれもない中央であることが、このことを何よりも証明しています。


・・・したがって、東京は、偉大の有無に関係なく、地方ではなく、唯一無2の中央として取り扱われるべきが本質ということになるでしょう。

今日の若者は、仲間はずれにされて孤立することを極度に恐れています。


ですから、何はさておき仲間関係をたいせつにしようとします。


そういう仲間意識は、しかし、ここでいう「友情」のうちには入りません。


家族関係すらエネルギー個体同士の関係と化しているという人間状況のなかで、友人関係もまた十全な展開を阻まれ、いびつな「友情」を形成しうるにとどまっています。


ところで、孤独と孤立とは同じではありません。


「孤独を好む者は野獣か神である」


・・・とはアリストテレスの言ですが、野獣と神との中間に位置するヒトの場合でも、孤独を好む者はいます。


好みの対象でありうるのは、孤独がみずから選びとることのできる、選択可能な存在状態であるからです。


孤立は、そうではありません。


みずから選んだ存在状態というよりも、周囲から、他人たちによってそうさせられたやむをえざる存在状態です。


おのれの意に反しているがゆえに、こうむった存在状態として負の刻印を帯びるのです。

「友情」についても、古来、モラリスト(人間観察家)をはじめ多くの文人たちが気のきいた定義づけや意味づけをしようと苦心を重ねてきました。


要点はしかし平凡なことで、フランシス・ベーコンの次のごとき言葉に尽きています。


「真の友人には、悲しみも喜びも望みも疑いも忠告も、心に重くのしかかるどんなことでも、いわば俗人の告白もしくはざん悔として打ち明けることができる」(『ベーコン随想集』より)。


・・・このことから、友情の第一の効果は、「あらゆる種類の情念が原因となって引き起こす、心のわだかまりや高ぶりを和らげて発散させることである」。


そして第二の効果は、「第一の効果が感情に対してそうであるように、知性に対して健全さをもたらす」という点にあります。


しかしこの種の友情が成立することさえ、今日の若者たちの間では、はなはだ稀なことのようにみえます。


もちろん、事は若者たちだけに限られるのではありません。


しかし中高年層の場合は、現在の若者たちと同じ年のころを振り返ってみると、こんなにもそっけなく無機的なかたちではない友人関係が成立していたという体験が多かれ少なかれあるだけに・・・


今日の若者状況に奇異なものを感じ、ひいては時代の変化を思わざるをえないのです。

相互にかけがえのない存在として認めあうという意味での相互承認・・・


これがあるべき姿だとすれば、圧倒的なウェイトと比率で現存しているのは、相互に商品ないし貨幣の所有者として認めあうという意味での相互承認にすぎません。


歓楽街の夜、花のモクキンはサラリーマンで賑わいますが、土曜日は若者たちが人波と雑踏の主役です。


その人込みを横目でにらみながらタクシーの運転手が吐き捨てるようにつぶやきます・・・。


「あいつら、ゴミみたいなもんだ」。


かれら若者たちはタクシーの良き利用客ではないのでゴミ扱いされます。


ちょっと不都合があると、直情的に他人を邪魔物視し粗大ゴミ扱いするというのが、今日のごくありふれた「人間」観なのです。


他人の、かれら自身にとってかけがえのなさを認めるのに超人的な〈力〉を要するというのは、考えてみれば大いに不自然なというか、異状なことではあります。


しかし、いとも簡単に他人を粗大ゴミ視する人間状況のもとでは、ゴミがそれだけの認識をもつというのは大変なことなのです。


・・・いずれにしても、代替可能なものとして相手を「愛」するという「愛」のかたちは、現状を追認するものではあっても人間状況を将来的に改善していくうえでの範たりうるものではありません。

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