日本企業が、資本財や中間原材料を輸入する第一の理由は、タイで信頼できる製品がないからです。
しかしこの議論は、日系企業が子会社をつくればいいとか、技術指導すればいいという反論になるでしょう。
しかし、もっと大きな理由は税制にあります。
輸入税とビジネス・タックスといわれる税との関係で、輸入財の方が安くなるからです。
税率はほぼ同じですが、輸入税は輸入価格にかかり、ビジネス・タックスの方は販売価格にかかります。
これだけでも国産品の方が高くつくのです。
しかも、ビジネス・タックスは売上高税に近く、加工段階を通るたびに課税されます。
国内企業から加工度の高い部品を調達しようとすれば、何度も課せられる税のためいちじるしく高価なものになり、品質、納期などによほどの信頼性がなければ、国産品を使うのは難しいのです。
利益送金についても、中央銀行の統計では、投資残高の少ないアメリカなどの方が日本企業の送金よりはるかに巨額であり、明らかに日本企業の方が再投資に積極的です。