建築線は、個々の建築を、街区、地区段階の市街地形成に結びつける主要な手段です。
しかし、これがないために、細街路を全体として一定の体系に組みあげることができないのが現状なのです。
同様のことは、開発許可制度についてもいえます。
開発許可が、一定規模以上の開発に限定されていること、開発許可制度の中で、個別の建築を規制する枠組みを持たないこと(市街化区域の場合)など、都市法においても指摘できます。
基本的には都市の整備と建築の秩序化とを分離せず、一体的に考える制度上の仕組みを拡充、強化することが重要な課題です。
次に、地区形成制度の必要性について。
個々の建築や小規模開発の集積が、住区として必要な諸施設と適切な空間体系を構成する方向に積上げられず、逆に地区の環境悪化と無秩序な空間形成を招いていることが基本的な問題です。
都市全体または市街化区域全域を対象とする地域地区制度や、道路、公園などの都市施設の計画は、地区形成とは次元の異なるものでしょう。
また市街地開発事業は、事業の適用が可能な区域を選定しその区域についてのみ整備をほどこすものであり、その他の区域の地区形成は放置されています。
すなわち、地区形成をはかるための制度上の仕組みがないといってよいのが現状なのです。