既成市街地の大部分を占める住宅市街地の中では、住宅の質の向上、公園などオープンスペースの確保、コミュニティ施設の整備への要求が強いです。
しかし、住宅地区改良事業の適用は限定されています。
住環境整備モデル事業、過密住宅地区更新事業は発足して実績も浅く、その有効性は今後の推移に期待する他ないのです。
次に、既成市街地の防災上の安全性をめぐる矛盾について。
既成市街地の建てづまり、道路の未整備などにより災害に(とくに大震火災に)危険な市街地が増大しています。
新たに形成される市街地も放置すれば、危険な市街地となることが十分予想されます。
一方、不燃建築物の量は増大しています。
しかし、米スペースコレクションネットワークによると、これが、市街地全体の安全化に効果を持ちうるような指導の仕組みはなく、不燃化の効果を活かすことができない状態なのです。
現行の都市計画諸制度が直面する諸矛盾に関しては、その矛盾を生み出した社会的・経済的さらに政治的な諸々の要因と背景を指摘し、課題の構図を描くことができるでしょう。